第3回東京神田神保町映画祭 新着情報

第3回東京神田神保町映画祭1日目レポート

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第3回東京神田神保町映画祭 ノミネート作品の上映と観客投票を実施した
第1日目が盛況のもと終了いたしました!

ご来場の皆様、応援してくださった皆様、
誠にありがとうございます。


1日目は、映画館やホール・スタジアムなど公共施設の椅子の製造販売を手掛け、最近では公式Twitterも人気の「コトブキシーティング株式会社」地下ショールームにて実施。

 

ご来場の皆様は、本年の東京神田神保町映画祭でグランプリにノミネートされた短編作品6本を鑑賞し、グランプリにふさわしい作品を投票していただきました。

また、各ノミネート作品の関係者も続々登壇。本レポートでは、そのコメントの一部をご紹介いたします。

 

第3回東京神田神保町映画祭は、白石 春美 実行委員長による開会の辞でスタート。

ドイツなど、海外の映画祭との関係を持つ中で、世界へ向けてわかりやすい“東京神田”神保町映画祭と今年度より名前を改めたこと、そしてもともと音楽、映画、文化の町である神保町で、東京神田神保町映画祭を街の発展とつなげていきたいという思いが語られました。

 

 

本日の1作目「となりあい」の上映後には、王奇監督と脚本を共同で手がけた舟山洋史さんが登壇。お2人は専門学校時代の同級生で、これまでの作品もほぼ2人で手がけてきたのだとか。

中国出身で、四川大地震を2回とも経験した王監督と、東日本大震災で、福島県からの避難を経験している舟山さん。「となりあい」には、そうした経験から感じた問題や、待機児童問題、学業以外のことに流されてしまう留学生の問題など、多くの問題意識が込められているのだといいます。

 

ちなみに監督は甘粛省のご出身で、神保町には故郷の味である蘭州牛肉面を食べに来たことがあるそう。ただ、甘粛省はイスラム文化の色濃い地域で、蘭州牛肉面は実はイスラム系の料理だと聞くと、多くの日本人はとても驚くのだとか。「こんなに近い関係の日本と中国でも、相手の国のことをよく知らないのを不思議に思っている」と監督。

 

「現在の都会生活において、私たちは隣人のことをあまりにも知らなさ過ぎる。人と人の付き合いは、隣り合って、知り合って、それから好き嫌いを決めるものであってほしいと伝えたかった」と、「となりあい」に込められた深いメッセージについて語ってくださいました。

 

 

 

2作目「SAKURA」からは、張時偉監督が登壇。

監督自身には作品に登場する「出会い系サイト」に関わった経験がないけれど、Web検索や知人へのリサーチを重ねた結果、サイトを利用したり、サクラのアルバイトを経験した人が周囲に多かったので、リアリティが出たのではないかと監督。


「一生懸命何かに打ち込めば、自分の望む結果ではなかったとしても、必ずその努力は報われる」というポジティブなテーマを表現したかったと、熱く語ってくださいました。

 

観客にも「16分くらいの短い作品だけれども、観た人に、小さな幸せを感じて、ポジティブになってもらえたら。音楽もすごく主人公の気持ちに寄せているので、聴いてみてほしい」とアピールされていました。

 

 

3作目「田吾作どんのいる村」からは、本日愛媛県の映画祭会場から車で駆けつけた(!)という猪浦直樹監督が登壇。

地元に伝わる昔話として語られるこの作品のストーリーは、民話などではなく、監督の完全オリジナルなのだそう。


舞台となった新潟県の四季折々の美しい風景も話題となりました。闘病のために途中降板された撮影監督の故・寺田緑郎さんは、冬篇のロケにあたって「ロケ日は病院から念を送るから」とおっしゃり……1日は快晴で、もう1日は豪雪でなければならないという難しい状況の中、見事に希望通りの天候になったのだとか。

 

また黒澤明「夢」の「狐の嫁入り」にインスパイアされたという婚礼シーンは、柏崎市の「狐の夜祭」を知って関係者に連絡したところ、お面や衣装、小物まで一式貸してもらえたのだそう。野良着や農具も新聞で募集して貸してもらったそうで、地元の人々の応援ぶりがうかがえます。


「人間は自然に生かされている。雪国は積雪などで苦労もあるが、それがあるからこそ雪解けの後においしい米ができる。そうした苦労、かっこ悪いことの中に真実があるのではないか」と監督。「田吾作」という素朴な名前に込められた深い想いが伝わってきました。

 

4作目「徒花の季節に」からは、この作品を大学の卒業制作で撮ったという佐野大監督が登壇。

作中に登場する「フィボナッチ数列」について、「ネットで調べた知識ではなく、自分の手で触れて確かめる知識を扱いたかった。Wikipediaなどではひまわりの種の配列はすべてフィボナッチ数列にしたがっているとあるが、実際は必ずしもそうではないんです」というお話を聞かせてくださいました。

 

花や緑、雪景色などが美しい作品は、実際の季節に合わせて、丸一年かけて撮影したもの。それもとにかく「外ロケをやろうと決めていた」のだとか。

 

「学生映画だとどうしても友達の家を使ったりして、室内劇を撮ってしまいがちなので。内向きに篭るのではなくもっと外に出ようという意味で、外ロケを多くしているんです」というコメントからは、視野の広い映画作りを目指す心意気が伝わってきました。

 

5作目「嘘をついて」からは、三ツ橋勇二監督が登壇。

観客に向かってお礼を述べた後、すかさず「私、神保町の大学に通っていました!」とアピールするところはさすがです!

 

「嘘をついて」というタイトルについては「映画祭のテーマでもある『願い』、『きっとこうなればいい』『こうありたい』という願いの裏返しなのではないか」と監督。

 

撮影の際は「非常に芝居のうまいキャストなので、それを撮りこぼさないようにするのが大変だった」そうで、何回観ても、毎度「これで正しかったのか?」と思うほどだ……とのこと。


最後には観客へ向けて「シャレにならない嘘はつかないでほしい」という含みのあるコメントも飛び出し、笑いを誘っていました。

 

6作目「ぶきっちょ」からは、遠藤健一監督、山田賢司プロデューサー、ヒロインを演じた藤村聖子さん、ヒロインの恋人役の百瀬朔さんが登壇。兵庫県相生市が舞台となっている作品同様、関西人らしい温かい笑いに包まれるひとときとなりました。 

相生市の地域活性化のために4本映画を撮っているそうで、作品冒頭に登場する特に濃いキャラの「佐々木のおばちゃん」は別の作品にも登場する人気者なのだとか。


ヒロインの父親役は、Vシネなどのいわゆる“怖い役”で有名な浪花ゆうじさん。「ぶきっちょ」は、「そういう“一見怖い”人たちには生き方が不器用な人が多いよね」ということがきっかけでできたストーリーなのだそう。

 

監督は父親に振り回されるヒロインに共感するらしく「例えば『男はつらいよ』は大好きだけれど、つい『とらやの皆の気持ちになれよ!』と思ってしまう。身内でないから無責任に笑えるけれども、身内のことを考えると涙が出ますよ」とポツリ。

 

そのヒロイン役の藤村さんも「登場人物は皆がそれぞれにぶきっちょで、そこが愛すべきキャラクターだと思っていまして。(登場人物の)誰かに共感できるとか『この気持ちわかるな』というのが、皆さんにもあるんじゃないかと思います」と語ってくださいました。

 

1日目を締めたのは、渡邉聡副実行委員長による閉会の辞。

「神保町を表すイメージのひとつである“古書店”では、新刊書店では出会えないような本を発見したりする。自主映画を扱う東京神田神保町映画祭も、まさにそういうものではないか」と渡邉副実行委員長。

「今まで観たことのないようなものが観られる、一期一会の出会いの場という面を大事にしながら、これからもがんばりたい」という言葉に続いて、ご当地の手締めである「神田一本締め」で、盛りだくさんの1日は大団円を迎えたのでした。

 

さて、来たる11月23日(木祝)は……いよいよ映画祭2日目!

1日目の投票結果によるグランプリ

学生審査会賞、特別審査委員会賞が発表されます。

 

また昨年に引き続き、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した

「淵に立つ」の深田 晃司監督が特別審査会賞のプレゼンターを務めてくださいます。

受賞作の上映も行われますので、どうぞお見逃しのないよう!

 


【第3回東京神田神保町映画祭・2日目】

江戸総鎮守『神田明神』で感動の授賞式&受賞作上映

 

2017年11月23日(木祝)13:00~17:00(※時間が多少前後する可能性があります)  
神田神社 祭務所 地下ホール

〒101-0021 東京都千代田区外神田2-16-2

 

【参加料】 入場無料  
【主 催】 東京神田神保町映画祭実行委員会  
【協 賛】 神田古書店連盟、コトブキシーティング株式会社
【後 援】 千代田区、社会福祉法人千代田区社会福祉協議会、一般社団法人千代田区観光協会、千代田区商工業連合会、神田神社
【助 成】 公益財団法人まちみらい千代田
【協 力】 神田組、カンダビルヂング協会、神保町応援隊、首都圏映画サークル連合
東京ヘッズ、神保町 時々Gallery Sonia、株式会社ゴーストノート、ちよだロケーションサービスをつくる会

 

【問合せ先】東京神田神保町映画祭 事務局 info@jmf.tokyo

 

※各賞については厳正・公平を期し、全審査結果の集計を以て決定いたします。応募者・審査参加者を問わず、審査結果に関するお問合せ等には応じかねますので、ご遠慮くださいますようお願いいたします。

 

神田と映画を愛するみなさまのご来場をお待ちしています!

 

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